東京湾の 11 月は何が釣れる?
アジとシロギスは数で勝負、
タチウオは湾奥でひと休み
11 月の東京湾の主役はアジだ。 2024 年・2025 年の 11 月に、釣果の書かれた報告のうちアジが出てくるのは 36%・38% で、どちらの年もいちばん多い。 シロギスも 1 日 100 匹を超える日が珍しくない。 一方、秋の看板だったタチウオは湾奥に場所を移し、数より型と味の釣りになる。
11 月の報告に出てくる魚
| 魚 | 2024 年 | 2025 年 |
|---|---|---|
| アジ | 36% | 38% |
| タチウオ | 21% | 19% |
| シロギス | 12% | 12% |
| カワハギ | 11% | 10% |
| マダコ | 7% | 7% |
| フグ類 | 6% | 4% |
| イシモチ | 5% | 5% |
| スミイカなど | 4% | 3% |
※ 当サイトで収集している東京湾の船宿の、2024 年・2025 年 11 月の釣果報告のうち、釣果の書かれた報告(2024 年 430 件、2025 年 615 件)に、その魚が出てくる割合。 1 つの報告に複数の魚が出てくるので、合計は 100% になりません。フグ類はショウサイフグ・コモンフグなど、イシモチはシログチとして書かれたものを含みます。スミイカなどは、スミイカ・カミナリイカ(モンゴウイカ)の合計です。
上位の顔ぶれは 2 年とも同じで、割合もほとんど変わらない。アジ・タチウオ・シロギス・カワハギ・マダコの 5 つで、11 月の東京湾の釣り物の大半を占める。 ほかに金沢八景の野毛屋のフグ、横浜の濱生丸のスミイカ・カミナリイカのように、特定の船が続けて出している釣りもある。
| 魚 | 2024 年 | 2025 年 |
|---|---|---|
| アジ | 約 90 匹 | 約 80 匹 |
| シロギス | 73 匹 | 115 匹 |
| カワハギ | 11 枚 | 17 枚 |
| タチウオ | 13 本 | 9 本 |
| マダコ | 6 杯 | 8 杯 |
※ 11 月の 1 出船あたりの数の中央値。報告に書かれた「○〜○ 匹」の多いほう(多くはいちばん釣った人の数)を使っています。乗船者全員の平均ではありません。
上旬から下旬で何が変わるか
11 月の東京湾は、ひと月を通して釣り物の入れ替わりが少ない。アジとシロギスは上旬から下旬まで同じくらいの割合で出続け、12 月に入っても数が落ちない。 動きがあるのはタチウオで、2 年とも下旬にかけて割合が少し下がる(2025 年は上旬 23% → 下旬 17%)。逆にマダコは下旬に増え、2025 年は上旬 5% から下旬 10% になった。
冬の釣りも顔をそろえてくる。横浜の一之瀬丸は 2025 年 10 月から剣崎沖でヤリイカの便を出し、11 月下旬には洲崎沖の水深 150m に移って、25 日はいちばん釣った人で 31 杯。船宿は「これから本格化」と書いている。
アジ ─ 本牧沖・木更津沖で数が出る
アジは東京湾の 11 月でいちばん安定している。いちばん釣った人の数の中央値は 2024 年が約 90 匹、2025 年が約 80 匹。2024 年は上旬・中旬・下旬とも大きくは変わらず、2025 年は上旬がやや少なかった。 数が伸びた日を見ると、横浜の粂丸は 2025 年 11 月 25 日に本牧沖の水深 15〜30m で 100〜301 匹(いちばん少ない人でも 100 匹)。 品川の品川ひらい丸は 2024 年 11 月 25 日に木更津沖で 30〜228 匹で、レンタル竿の人も平均 30 匹ほど釣れたと書いている。
サイズは 20cm 台が中心だが、横浜の長崎屋は 2024 年 11 月 30 日に、幅の広い 23〜25cm 級が多かったと報告している。 浅い場所で軽い仕掛けで狙う「LT アジ」の便が多く、初めての人でも数を釣りやすい。
シロギス ─ 冬に向けて数が伸びる
11 月のシロギスは数がまとまる。いちばん釣った人の数の中央値は 2024 年が 73 匹、2025 年は 115 匹だった。 長崎屋は 2025 年 11 月 4 日に、中型以上が多く、いちばん釣った人が 2 本竿で 207 匹、2 番手が 1 本竿で 190 匹。40 匹前後の人が多かったと書いている。 2024 年 11 月 30 日には 27.5cm の大型が混じった。羽田のかめだやも 2025 年 11 月 15 日に中ノ瀬の水深 15〜20m で 20〜99 匹だった。
12 月もシロギスの便は続き、1 便あたりの数は 11 月と同じかそれ以上になる。港ごとの違いは東京湾シロギスの港別比較に詳しい。
タチウオ ─ 11 月は湾奥へ、数より型と味
| 月 | 報告に多い釣り場 |
|---|---|
| 10 月 | 走水沖・猿島沖・観音崎沖 |
| 11 月 | 湾奥(水深 20m 前後) |
| 12 月 | 湾奥から観音崎沖・走水沖へ戻る |
※ 川崎の中山丸、品川ひらい丸、葛西の第二泉水の 2024 年・2025 年の報告に書かれた釣り場から。
タチウオは 11 月に釣り場が変わる船が多い。川崎・品川・葛西の船は、10 月の走水沖や猿島沖から、11 月は湾奥の水深 20m 前後に移る。一方で、走水沖・観音崎沖のテンヤの便を続ける船や、湾奥と走水沖の便を両方出す船もある。 川崎の中山丸は 2024 年・2025 年とも 11 月の報告のほとんどが「湾奥」で、2025 年 11 月には、湾奥のタチウオは数より味の釣りなので何本か釣れれば十分という気持ちで来てほしい、と呼びかけている。 2024 年 11 月 24 日には、この時期は例年シーズンでいちばん苦労する時期だとも書いた。
数字にもそれが出ている。いちばん釣った人の数の中央値は、2025 年は 10 月の 24 本から 11 月は 9 本に下がった。2024 年は 10 月 15 本、11 月 13 本と、ほぼ横ばいだった。 それでも当たる日はあり、中山丸は 2024 年 11 月 15 日に湾奥で 25〜44 本、湾奥に通い始めてからいちばんの内容だったと報告している。 大きさは 80〜110cm が中心で、東大井のいわたは 2024 年 11 月 16 日に最大 134cm を釣った。
12 月の下旬になると観音崎沖・走水沖の冬の釣りに切り替わり、数が戻る。いちばん釣った人の数の中央値は、12 月下旬に 2024 年が 22 本、2025 年が 35 本だった。 釣り場ごとの違いは東京湾タチウオのポイント別比較にまとめている。
カワハギは竹岡沖、マダコは良型が混じり始める
カワハギは、羽田のかみや、葛西の第二泉水、一之瀬丸などが、内房の竹岡沖まで足を延ばして狙う。 一之瀬丸は 2025 年 11 月 1 日、時化のあとに竹岡沖でいちばん釣った人が 44 枚と、そのシーズンいちばんの数だった。第二泉水は 2024 年 11 月 24 日に竹岡の水深 30m で 3〜30 枚、最大 31.5cm。 釣り方の基本は船から狙うカワハギを見てほしい。
マダコは長崎屋が 11 月も便を出している。2025 年 11 月 4 日は 300〜500g 級を中心に全員が釣り、いちばん釣った人で 13 杯。 11 月 23 日には最大 2.0kg が出て、船宿は少しずつ良型が混じってくる時期だと書いている。夏の数釣りから、冬の大ダコ狙いに移っていく時期だ。
11 月の海
船宿の報告に書かれた水温を見ると、11 月の東京湾は 1 か月で 1〜3 度下がる。2024 年は上旬の中央値が 19 度ほど、下旬は 16 度台。2025 年は上旬 17 度ほどから中旬以降 16 度前後になり、第二泉水は 11 月 21 日に 14 度と書いている。 北寄りの風が吹く日が増え、時化の翌日に釣れたという報告も 2 年とも見られた。
今年の 11 月はどうなりそうか
2026 年 10 月(17 日まで)の報告を、前の年と同じ船どうしで比べると、いちばん釣った人の数の中央値はタチウオが 25 本 → 22 本、アジが 62 匹 → 55 匹、シロギスが 91 匹 → 76 匹と、どれも前の年の 10 月をやや下回る。 報告に書かれた水温は 10 月中旬で 22 度ほどと、前の年の同じ時期より 1 度ほど高い。
タチウオは今年もまだ走水沖・猿島沖で釣っている。過去 2 年の流れなら、水温が下がる 11 月に湾奥へ移り、数は落ち着く。葛西の須原屋は、11 月 1 日にリクエストでタチウオの便を出すと案内している。 アジとシロギスは例年どおり 11 月も中心になりそうで、水温が高めのぶん、シロギスの数が伸びるのは少し遅れるかもしれない。湾奥のサワラ(鰆)は今年の 10 月も釣れていて、深川の深川吉野屋は 10 月 2 日に 55〜87cm(船全体で 29 匹)と報告した。詳しくは東京湾のサワラのコラムにまとめている。
よくある質問
- 11月の東京湾では何が釣れますか?
- いちばん多いのはアジで、2024年・2025年の11月に釣果の書かれた報告のうち36%・38%に出てきます。続いてタチウオ(21%・19%)、シロギス(12%・12%)、カワハギ(11%・10%)、マダコ(7%・7%)。ほかにショウサイフグなどのフグ、イシモチ(シログチ)、スミイカやカミナリイカも出ます。
- 11月に東京湾のタチウオは釣れますか?
- 釣れますが、数は落ち着きます。川崎・品川・葛西などの船は、10月の走水沖や猿島沖から、11月は湾奥の水深20m前後に移ります(走水沖・観音崎沖で続ける船もあります)。いちばん釣った人の数の中央値は2024年11月が13本、2025年11月が9本で、2025年10月の24本より少なめでした。12月の下旬には観音崎沖・走水沖の冬の釣りに切り替わり、数が戻ります。
- 11月の東京湾のシロギスはいつまで釣れますか?
- 12月まで続きます。11月のいちばん釣った人の数の中央値は2024年が73匹、2025年が115匹で、12月も100匹を超える便が多く出ています。横浜の長崎屋では2025年11月4日に、いちばん釣った人が2本竿で207匹でした。
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