2026年の乗っ込みマダイは
「数は控えめ、型は健在」
─ 関東で大ダイが集まった海域はどこか
桜が散る頃から 5 月にかけては、産卵のために浅場へ寄る「乗っ込み」の大ダイを狙う、 関東の船マダイで一番熱いシーズンだ。今年は 8 年近く続いた黒潮の大蛇行が ようやく終わりに向かい、「海が変わる」という話題も多い。 では今年の乗っ込みは本当に「当たり年」だったのか。 神奈川と千葉の船宿の釣果を、同じ船どうしで 3 年分そろえて比べてみた。
結論:数はじわっと控えめ、でも良型の出方は落ちていない
最初に種を明かすと、今年の乗っ込みは「数も型も爆発した当たり年」ではなかった。 神奈川では 1 出船あたりの平均が 2.32 匹 → 2.15 匹と、 この 3 年でじわっと控えめになっている。 一方で 3kg を超える良型が混じった出船の割合(ここでは「大ダイ率」と呼ぶ)は、 2025 年にいったん落ちたものの 2026 年は例年並みに戻した。 派手さはないが「型は健在」というのが今年の素直な姿だ。
| エリア | 年 | 1出船あたり 平均 | 大ダイ率(3kg超が混じった割合) | 期間内の最大級 |
|---|---|---|---|---|
| 神奈川 | 2024 | 2.32 匹 | 12.9% | 6.7kg |
| 神奈川 | 2025 | 2.29 匹 | 10.5% | 9.3kg |
| 神奈川 | 2026 | 2.15 匹 | 12.0% | 8.3kg |
| 千葉(外房・内房) | 2024 | 5.11 匹 | 7.5% | 6.5kg |
| 千葉(外房・内房) | 2025 | 4.54 匹 | 7.4% | 7.2kg |
| 千葉(外房・内房) | 2026 | 4.19 匹 | 16.7% | 6.5kg |
※ 数字は当サイトの神奈川・千葉の船宿釣果データのうち、毎年 3〜5 月の乗っ込み期に マダイの釣果がある出船を抽出し、3 年とも春に出ている同じ船宿だけに絞って算出した (新しく集計対象になった船宿の出入りで数字がぶれないようにするため)。 神奈川は 16 船宿、千葉は外房・内房の 3 船宿が対象。 「1 出船あたり 平均」は各出船の「○〜○ 匹」の真ん中をとった平均匹数。
① 神奈川:数も型も「例年並み」。ただし大ダイは三浦半島南に集中
神奈川は数(2.15 匹)・大ダイ率(12.0%)とも、ここ 3 年でほぼ横ばいの範囲に収まった。 「水温が高いから乗っ込みも早回り・大豊作」というほどの動きは、データ上は見えない。 ただし最大級は 2025 年の 9.3kg、2026 年も 8.3kg と、 一発の大型はしっかり出ている。
面白いのは大ダイの「出る場所」がかなり偏っていることだ。 今年 3kg 超の良型が混じった出船を船宿ごとに数えると、 三浦半島南(剣崎・松輪のコマセマダイ船)に集中していた。 中でも あまさけや丸が頭ひとつ抜けて多く、 伝五郎丸・ 成銀丸といった同じ剣崎・松輪の船が続く。 東京湾側でも 野毛屋などで良型は出ているが、 「大ダイ狙いなら剣崎・松輪」という昔ながらの図式は今年もはっきり生きている。
数を稼ぐ釣りというより、コマセマダイで「一日に何枚かの良型をていねいに獲る」釣り。 三浦半島南の船を中心に、潮が動く日を選んで出るのが今年の狙い方だ。
② 千葉(外房・内房):数は多いまま、大型比率が上向いた兆し
千葉は神奈川より数が出るエリアで、1 出船あたりの平均は 4 匹台と高い。 数自体は 5.11 匹 → 4.19 匹とやや落ち着いてきたが、注目は大ダイ率だ。 2024・2025 年は 7% 台で安定していたのが、 2026 年は 16.7% と倍以上に跳ねた。 外房南の 長福丸、 外房北の 優光丸、 内房の 利八丸 などで、3kg 超の良型が以前より高い頻度で混じっている。
※ ただし千葉は 3 年とも春に出ているデータがそろう船宿が 3 船宿と少なく、 大ダイ率は件数(11 件)が小さいため、あくまで「上向きの兆し」として読み解いてほしい。 対象を広げると千葉全体ではさらに大型が目立つが、集計対象の船宿が年々増えている影響も 混ざるため、ここでは同じ船どうしの比較にとどめた。
なぜ「型は健在」なのか ─ 乗っ込みと黒潮の話
乗っ込みは、産卵のために大型のマダイが浅場へ寄ってくる時期で、 もともと「数より型」が出やすい。今年それが特に崩れなかった背景には、 この春の海況がある。気象庁の海面水温は太平洋側で平年より 0.5〜1.5℃ 高めで推移し、 浅場の水温が早めに上がったことで、産卵に向かう大型が動きやすい状態が続いた。
さらに、約 8 年続いた黒潮の大蛇行が終わりに向かっているとされる点も見逃せない。 黒潮が本来の流路に戻ると沿岸の潮通しが良くなり、餌となる小魚やイカ類の動きも変わる。 まだ「変わった」と言い切れる段階ではないが、 数が爆発しないかわりに良型の出方が落ちていない今年の出方は、 浅場の水温が高く、潮が少しずつ安定方向に向かっているという見立てとは矛盾しない。
まとめ:6 月以降の乗っ込み終盤〜初夏の狙い方
- 「数の爆発」を期待するより、良型をていねいに獲る一日と考えると今年はハマりやすい
- 神奈川で大ダイ狙いなら三浦半島南(剣崎・松輪)のコマセマダイ船が今年も本命
- 千葉は数も型も両取りを狙える。外房・内房とも良型の混じりが良い
- 乗っ込みは 6 月に入ると終盤。水温がさらに上がると、アジ・イサキなど初夏の数釣りへ主役が移っていく
乗っ込みマダイを狙うタックル・仕掛けをAmazonで探す
※ アフィリエイトリンクを含みます。詳細はプライバシーポリシー。