2026年5月、
神奈川の釣況通信簿
─ シロギスが前年比1.7倍、ムギイカは8割

GW が明けた直近 2 週間(5月1〜20日)、神奈川の船宿で何が好調で何が渋いのかを 魚種ごとに整理した。 収録船宿の入れ替わりで数字がブレないよう、2025 年と 2026 年の両方に 釣果がある同じ船同士だけを抜き出して前年比を算出している。

結論:好調 4 種、平年並み 2 種、渋い 1 種

対象 8 魚種の通信簿は以下の通り。シロギス・カワハギ・アナゴ・マルイカが好調で、 アジ・タチウオは前年並み、ムギイカは前年の 8 割に落ち込んでいる。

魚種 判定 前年比 2026 平均トップ 2025 平均トップ 対象船宿
シロギス ◎ 好調 166% 57尾 34尾 2船宿
カワハギ ◎ 好調 136% 16尾 12尾 1船宿
アナゴ ◎ 好調 222% 36尾 16尾 1船宿
マルイカ ◎ 好調 200% 34杯 17杯 2船宿
アジ ○ 平年並み 104% 51尾 49尾 7船宿
タチウオ ○ 平年並み 99% 6尾 6尾 2船宿
ムギイカ ▼ 低調 77% 42杯 55杯 2船宿
イサキ — 参考 79% 24尾 31尾 1船宿

※ 「平均トップ」は各出船の最高匹数(船中トップ)を期間で平均した値。 集計対象は神奈川の船宿のうち、2025年・2026年の同期間に同じ魚種の釣果が 記録されている船だけ。母数が極端に少ない(1船宿のみ)の魚種は参考扱い。

  • ◎ シロギス 東京湾の数釣りが牽引。横浜・川崎で1人100尾級が連発。
  • ◎ カワハギ 三浦半島東で平均14尾、最高29尾。サンプル少なめだが上向き。
  • ◎ アナゴ 東京湾の夜アナゴが大当たり年(別コラムで詳報)。
  • ◎ マルイカ 相模湾東・三浦半島の中深場主体。2024年以来の当たり年(別コラム)。
  • ○ アジ LTアジは安定。三浦半島東・東京湾で50尾前後の堅実な数字。
  • ○ タチウオ 前年並みだが、3年前と比べると半分以下のまま(別コラム)。
  • ▼ ムギイカ 相模湾湘南・東で出船は続くが、平均トップが2割減。
  • — イサキ 同じ船宿で見ると微減だが、サンプルが小さく梅雨入り後の本番待ち。

シロギス:東京湾だけが突出して好調

今年一番ハッキリしているのがシロギスの跳ね。 東京湾の船宿だけを取り出すと、出船あたりのトップ匹数は前年の2.1 倍に達している。

地域 2026 平均トップ 2025 平均トップ 2026 最高
東京湾(横浜・川崎・金沢八景) 74尾 34尾 180尾
三浦半島東(久里浜) 51尾 64尾
相模湾湘南(茅ヶ崎) 18尾 28尾

特に横浜・本牧の 長崎屋が頭ひとつ抜けていて、出船 15 回の平均が トップ 137 尾、最高 180 尾。 川崎の つり幸・中山丸も平均 50 尾後半で安定し、東京湾の砂地ポイントで 1 人 100 尾級が連発する状況になっている。 相模湾湘南側はまだ数が伸びていないため、数狙いなら東京湾の船宿がやはり堅い。

アジ:エリアで明暗、三浦半島東の濃さが目立つ

アジ(LT アジ含む)は全体として前年並みだが、地域差が大きい。 三浦半島東(久里浜・走水)の平均トップは 74 尾と最も濃く、 最高は 181 尾。一方で相模湾東(小田原方面)は平均 20 尾と 他地域の 1/3 まで落ちている。

地域 2026 出船数 平均トップ 最高
三浦半島東 104 74尾 181尾
東京湾 98 59尾 155尾
三浦半島南 19 58尾 77尾
相模湾湘南 79 33尾 81尾
相模湾東 22 20尾 47尾

「LT アジで数を釣りたい」が今の最大公約数なら、三浦半島東 → 東京湾の順で 当たりを引きやすい。家族・初心者向けは半日便のラインナップが厚い東京湾が 引き続き安全な選択肢。

ムギイカ:唯一の明確な「渋い」魚種

通信簿で唯一はっきり前年を下回ったのがムギイカ(スルメイカ春便)。 2 船宿コホートで前年比 77%、平均トップは 55 杯 → 42 杯に減っている。 出船数自体は維持されているので、釣り場・タナにムラが出ている状況だ。

ムギイカが渋いとき、5月の代替候補
  • マルイカ(相模湾東・三浦半島東)— 前年比 200%、当たり年
  • マダイ+五目(相模湾湘南)— 同じ船宿でも出船が安定
  • カワハギ(三浦半島東)— 数・型ともに前年から上向き

マダイ・イサキは「データ少なめ」で判定保留

マダイは見かけ上、前年比 68% に下振れているが、これは 2025 年の構造化データに「0〜5 匹」表記が多く、平均が 5 匹近くに張り付いてしまった影響が大きい。 2026 年は「0〜10 匹」「3〜7 匹」など中身のばらつきが出ているため、 単純な平均比較ではフェアな評価が難しい。

イサキも同様で、5/1〜5/20 の時点では同じ船宿コホートが 1 船宿しか取れず、 前年比 79% という数字に統計的な意味は薄い。 梅雨イサキの本番は 6 月中旬〜下旬のため、本格的な判定はもう少し先になる。

まとめ:5月後半に狙うなら

  • 数を釣りたい → シロギス(東京湾)アジ(三浦半島東)
  • イカで遊ぶなら → マルイカ(相模湾東・三浦半島東)。ムギイカは渋い
  • 夜便で楽しむなら → 東京湾の夜アナゴが前年の 2.2 倍と当たり年
  • 春タチウオ・梅雨イサキは前年並みで様子見。今年の本番判定はもう少し先

このコラムは月 1 回程度のペースで更新予定。 次回は梅雨入り後の 6 月中旬に、イサキ・マダイ・五目の状況も含めて再点検する。

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