2026年、東京湾の夜アナゴが
当たり年

4月半ばに東京湾の各船宿が夜アナゴ便を始動して以降、釣果が前年の倍以上で推移している。 海況や釣り場に大きな変化は見られず、外部要因では説明しきれない好調の正体を、 つりれぽに蓄積している釣果データだけで追う。

主要2船宿で見る、2026年の異変

年によって出船する船宿の数が変わると、平均値はぶれてしまう。 フェアに見るために、2025年と2026年でどちらも継続的に夜アナゴ便を出している 川崎・中山丸と羽田・かみやの 2 船宿に絞り、 シーズン序盤にあたる4月15日〜5月10日の同じ期間で比較した。

指標 2025年 2026年 変化
出船数 55便 71便 +29%
📍 1便あたりトップ平均 16.5匹 38.9匹 約2.3倍
1便の最高記録 37匹 76匹 約2.1倍
トップ30匹以上の便 2便 46便 約23倍
トップ50匹以上の便 0便 9便 新規発生

「1便あたりトップ平均」とは、その日の船で一番釣った人の匹数を 1 便 1 件として平均したもの。 前年比で約 2.3 倍というのは「全体が底上げされている」ことを意味し、 単発の爆釣便がたまたま混ざったわけではない。

個別船宿でも同じ傾向

2 船宿を合算した数字は、片方の船宿だけが極端に好調なせいで平均が引き上げられている可能性もある。 そこで、それぞれの船宿を単独で見ても同じ傾向が出るか確認した。

中山丸(川崎)
2025年2026年
出船数33便46便
トップ平均15.5匹38.5匹
最高記録37匹76匹
30匹超の便1便31便
50匹超の便0便7便
かみや(羽田)
2025年2026年
出船数22便25便
トップ平均17.9匹39.9匹
最高記録36匹59匹
30匹超の便1便15便
50匹超の便0便2便

どちらの船宿でも、トップ平均が 2.2〜2.5 倍。 2025年は「30匹に届けばその日のトップ」だったのが、2026年は普通に乗れば 30 匹超えが見える水準にまで底上げされている。

「30匹超え」が異常から日常に

トップ匹数の分布を見ると、もっとくっきり違いが出る。 2025年の同期間(中山丸+かみや)でトップが30匹を超えた便はわずか2便。 それが2026年は71便中46便。出した便の3便に2便で誰かが30匹に届いている。

50匹超えに至っては、2025年はゼロ便。 2026年は9便発生していて、76匹という飛び抜けた記録も生まれた。 「滅多に出ない数字」が、もはや「いつ出ても驚かない数字」になっている。

期間を切っても同じ傾向

「シーズン序盤だけの幻」ではないかを確認するため、4月後半と5月前半に分けて見ても、 どちらの旬でも前年比 2 倍以上の好調が継続している。

期間 便数 トップ平均 最高 30匹超
4月後半202529便16.3匹36匹1便
202637便37.2匹59匹23便
5月前半202521便16.4匹37匹1便
202626便40.7匹76匹22便

4月後半に「あれ、今年は始めから違うぞ」と動いた数字が、5月前半に入ってもむしろ伸びている。 スタートの良さが続いている、フロックではない好調だ。

海況も釣り場も「いつもと同じ」

ここまで来ると気になるのは「じゃあ何が違うのか」だ。 外部要因で説明できないかを順に潰してみる。

① 海況(東京湾の気温・風・波)

つりれぽが取得している海上の気象データ(東京湾代表点、4/1〜5/10 の昼の値)を年で並べると、 2024〜2026 年でほとんど差がない。

気温(平均)風速(平均)波高(平均)
202419.4℃4.5 m/s0.38 m
202518.5℃3.6 m/s0.42 m
202618.9℃3.6 m/s0.48 m

気温は前年比+0.4℃。風・波の振れ幅も誤差レベルで、「今年は特別暖かい・凪が続いている」とは言えない。

② 釣り場と水深

中山丸とかみやの 2026 年 4/15〜5/10 の出船記録を見ると、攻めている釣り場は木更津・中ノ瀬周辺で、 これは 2025 年とまったく同じ。水深も平均 16m 前後と例年通り。 「新しい好ポイントを発見した」「ガラリと違うエリアを攻めるようになった」という変化は無い。

主戦場(両年とも)
木更津・中ノ瀬
平均水深 2025
16.4 m
平均水深 2026
16.0 m

残る仮説 ── 魚影そのものが濃い年

ここまで見てきた通り、

  • 海況は例年並み
  • 攻めている釣り場・水深も例年と同じ
  • 出船する船宿も同じ顔ぶれで、人為的な変化は無い

にもかかわらず、平均トップ匹数が 16.5匹 → 38.9匹 へと跳ね上がっている。 外部条件で説明できないなら、考えられる答えはシンプルに「魚そのものが多い年」ということになる。

アナゴはどこか1か所で生まれて湾内に入ってくる魚で、 年によって稚仔(しいか・レプトケファルス幼生)の加入量が大きく変動することが知られている。 2024〜2025 年の東京湾アナゴが全体的に低調だった反動で、 今年成魚サイズに育って戻ってきた群が厚い ── という見立てが、目の前のデータと一番整合する。

※ 加入量そのものを観測できているわけではなく、あくまで「外部条件を消去した上での残った仮説」。 水温(とくに底層水温)や黒潮の影響を受けて産卵・回遊が前倒しになっている可能性も否定はできない。 この点はもう少しデータが溜まったら別記事で追いかけたい。

まとめ:行くなら今年

  • 東京湾・夜アナゴ便のトップ平均匹数は前年比 2.3 倍、最高は 76 匹
  • 2025年に 2 便しか無かった「トップ30匹超え」が、2026年は71便中46便に拡大
  • 海況・釣り場・水深はどれも例年並みで、底上げの説明は「魚影が濃い年」に集約される
  • シーズンは始まったばかり。例年なら 6〜7 月に最盛期を迎えるため、夜アナゴ船デビューにも絶好のタイミング

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