ワラサ、今年は 3 月から本気だった
鹿島灘で進む
青物の前倒し化
2026 年の春、関東の青物船で「ワラサが早い」「数が出ている」という声が目立った。 実際にどれくらい早く、どれくらい釣れていたのか。 過去 3 年分の釣果データから、ワラサの“初日”と平均匹数の変化を追ってみる。 2026 年 5 月時点までのデータを反映し、鹿島港の主力 4 船の比較まで踏み込んで整理した。
「春ワラサの初日」が約 1 ヶ月早まっている
サイトに集まっている釣果のうち、その年に最初に「ワラサが船中 5 匹以上釣れた日」を年ごとに並べると、 2024 年は 4 月 12 日、 2025 年は 4 月 17 日、そして 2026 年は 3 月 17 日。 基準を揃えるため、 3 年連続で同じ船宿(茨城・鹿島港の第三幸栄丸)の出船データだけを使って比較している。
| 年 | 春の初日(船中 5 匹以上) | 前年比 |
|---|---|---|
| 2024 年 | 4 月 12 日 | — |
| 2025 年 | 4 月 17 日 | +5 日 |
| 2026 年 | 3 月 17 日 | −31 日 |
2024 年・ 2025 年は 3 月のワラサ釣果がほぼ「他の魚に混じって 1 〜 2 本」だったのに対し、 2026 年は 3 月の時点ですでに 船中 25 匹の便が出ている。 例年なら 4 月後半に来ていた“春のスイッチ”が、今年は 1 ヶ月前倒しで入った形だ。
同じ船で見ても、 4 月の平均匹数は 2024 年の 2 倍
「サイトに新しい船宿が加わっただけで、見かけ上釣果が増えているのでは?」という疑いを潰すため、 3 年連続で観測できている第三幸栄丸の月別データだけを並べる。 4 月の船中最高匹数の平均は、2024 年 6.1 匹 → 2025 年 12.3 匹 → 2026 年 12.8 匹。 2025 年からはっきり一段上のレベルに上がり、 2026 年もそのまま継続している。
| 月 | 2024 年 | 2025 年 | 2026 年 |
|---|---|---|---|
| 3 月 | — | — | 9.8 匹 / 最高 25 匹 |
| 4 月 | 6.1 匹 / 最高 17 匹 | 12.3 匹 / 最高 38 匹 | 12.8 匹 / 最高 25 匹 |
| 5 月 | 5.1 匹 / 最高 15 匹 | 15.1 匹 / 最高 36 匹 | 10.5 匹 / 最高 23 匹 |
第三幸栄丸(茨城・鹿島港)の出船データのみで集計。「平均」は各便で記録された船中最高匹数の平均。
2024 年は「 4 〜 5 月で平均 5 〜 6 匹、最高でも 15 〜 17 匹」という穏やかな春だった。 ところが 2025 年に入ると 4 〜 5 月の平均が 12 〜 15 匹に跳ね上がり、最高も 36 〜 38 匹に届く便が出てきた。 そして 2026 年は、その水準を保ったまま “ピーク月そのものが 1 つ前にずれた”のが特徴だ。 3 月から本番モードに入り、 5 月にはやや落ち着きつつも 10 匹台をキープしている。
鹿島港の主力 4 船:誰が引っ張っているか
2026 年春の鹿島灘ワラサ便は、 1 船宿だけの現象ではなくなっている。 3 〜 5 月の出船数を船宿別に並べると、 鹿島港・波崎港の 4 船で 100 便超を出していて、 どこも平均 9 〜 11 匹級と高い数字を残している。
- 1
- 231 便 / 平均最高 11.4 匹 / 最高 25 匹
本記事の年比較で軸にした船。 3 年連続で観測できる定点で、 2026 年春は平均最高 11.4 匹と 4 船中もっとも高い数字。
- 3
- 4
※ 並びは 2026 年 3 〜 5 月でワラサ釣果が記録された便を集計。新しく加わった船宿だけでなく、 3 年連続で観測している第三幸栄丸も同じ水準にあるので、「単に船宿数が増えた」だけでは説明できない実数の伸びがある。
主役は鹿島灘。三浦・相模湾は“五目混じり”
この「前倒し化」は関東のどこで起きているのか。 3 〜 5 月のワラサ釣果を地域別に集計すると、数も型もぶっちぎりで多いのは 鹿島灘だった。
ワラサ専門船で 1 便あたり 2 桁が当たり前に出るのはここ。 出船数は 2 年で 4 倍弱に膨らみ、第三幸栄丸単独で見ても平均匹数が伸びているので、「データの増加」と「魚の増加」が同時に起きている。
便数こそ多いものの、ワラサは五目釣りに混じる形で 1 〜 2 本ずつ。 「ワラサ単体を狙う釣り場」という性格は薄く、メインはマダイ・カワハギ・アジ。
イナダ・ヒラマサも“ 3 月から”の兆し
ワラサだけが特別なのか、それとも青物全体が早まっているのか。 3 〜 5 月の関東の青物便(ワラサ・イナダ・ブリ・ヒラマサのいずれかが釣れた便)の数を集計すると、 過去 2 年は 3 月が静かで 4 月にスイッチが入っていたのに対し、 2026 年は 3 月時点で 44 便と過去 2 年( 10 〜 22 便)の 2 〜 4 倍の水準に達していた。
2026 年 4 月の 111 便は過去 2 年( 35 〜 45 便)の 約 2.5 倍。 ワラサだけでなく、イナダ・ブリ・ヒラマサを含めた 春青物全体が前倒し+増量の年だったと言って良い。 例年の感覚で「 GW 明けから動き出す」と思っていると、ピークを 1 ヶ月分逃すことになる。
2026 年春の総括と、来年( 2027 )の見方
ここまでをまとめる。 2026 年春の関東青物は、 「鹿島灘の前倒し化+数の倍化+複数船宿への広がり」がキーワードだった。
最新の鹿島灘の動きは 茨城のワラサ釣果と 鹿島灘エリアのページで日々更新している。 相模湾の秋ワラサと併せて読むなら 2026 年ワラサ、相模湾の青物シーズン展望も参考に。
ワラサ釣りに使う仕掛け・タックルを Amazon で探す
※ アフィリエイトリンクを含みます。詳細はプライバシーポリシー。