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富山湾の船釣りカレンダー
貴新丸の 21 か月分の釣果で見る、
冬のヤリイカから秋のアマダイまで

富山の貴新丸は、 2025 年 1 月から 2026 年 9 月まで、21 か月分の釣果を追える船だ。 同じ船の報告を月ごとに並べていくと、富山湾の釣りものが季節ごとにはっきり入れ替わっていく。 「いつ行けば、何が釣れるのか」を、この 1 隻の記録から組み立ててみる。

季節ごとの主役

貴新丸の釣りは大きく分けて 2 種類ある。冬から春にかけてのイカ釣りと、 それ以外の季節のサビキ釣りの五目だ。サビキ釣りは、疑似餌の付いた何本もの針で アジやサバから、底近くのアマダイ・カサゴ・マダイまでを狙う。季節によって掛かる魚の顔ぶれが大きく変わる。

時期 主な釣りもの 報告から(例)
1〜3 月 ヤリイカ(マイカ・むぎイカ交じり) 2025/3/8 ヤリイカ 420 杯・40 cm 前後の大型/2026/3/26 ヤリイカ中心に 240 杯
4〜5 月 むぎイカ・サビキ五目(アマダイ・アラ・カサゴ) 2025 年の大型連休初日にアマダイ 40 cm 前後 5 尾・アラ 5 尾/2026/5/5 むぎイカ中心に 170 杯
6〜9 月 アジ・サバ(夜の大アジ便)・マダイ・ハナダイ 2026/8/30 アマダイ 13 尾(うち 47 cm が 3 尾)/2026/9/20 アジ 200 尾・サバ 45 尾(20〜45 cm)
10〜12 月 アマダイ・マダイ・ハナダイ・イナダ 2025 年 11 月、アマダイ 40 cm 級に加えマダイ・ハナダイが入れ食い/12 月は良型のマダイ交じり

※ 貴新丸の 2025 年 1 月〜2026 年 9 月の釣果報告より。イカの杯数は報告に書かれた数で、1 人分か船全体の合計かは報告によって異なる。 魚の数は、その便でいちばん釣った人の数字が中心。

1〜3 月:吹雪の中でもヤリイカ

冬の主役はヤリイカだ。2025 年は 1 月中旬に「まだ小ぶりながら釣れ始めた」という報告から始まり、 2 月に入ると好調が続き、3 月 8 日にはヤリイカ 420 杯、サイズは 40 cm 前後の大型だった。 2026 年も 2 月上旬に「イカが黒部方面まで回遊してきた」とあり、3 月に 220 杯・240 杯の日が出ている。 漁場は黒部の沖で、好天の週末には釣り船が集まって混み合う。 報告には「平日の方がよく釣れる」という趣旨の話が 2 年続けて出てくる。

冬の日本海らしく、船の除雪から始まった日や、吹雪の中での釣りになった日も珍しくない。 それでも報告の多くは「イカはしっかり釣れた」で締めくくられている。 冬の富山湾は、天気さえ許せば数が期待できる時期だ。

4〜5 月:むぎイカとアマダイへの切り替え

春になるとヤリイカは終盤に入り、2025 年 4 月には早朝のイカ釣りが不発に終わってサビキ釣りに切り替える日が続いた。 代わりに存在感を増すのが、スルメイカの若い個体であるむぎイカで、2026 年は 5 月 5 日に 170 杯、14 日に 110 杯。 サビキ釣りではアマダイが主役になり、2025 年の大型連休初日にはアマダイ 40 cm 前後が 5 尾、 高級魚のアラも 5 尾上がっている。

6〜9 月:夜の大アジと、真夏のアマダイ

6 月ごろからは夕方に出るナイター便が始まり、夜の大アジが夏の看板になる。 2026 年は 9 月 19 日にアジ 145 尾、20 日には 20〜42 cm のアジ 200 尾にサバ 45 尾と、 9 月後半になっても勢いが落ちていない。「クーラーボックスが満杯になって早めに切り上げた」グループの話も出てくる。

日中の五目では、暑さの中でもアマダイが好調だった。 2026 年 8 月 30 日には常連グループがアマダイ 13 尾、うち 47 cm が 3 尾。 9 月 26 日にも 45 cm を超えるアマダイが 2 尾上がっている。 貴新丸は 2026 年から「45 cm 以上のアマダイを釣った人にステッカーを進呈」という企画も始めており、 大型のアマダイがこの船の名物になりつつある。

10〜12 月:水温が下がると顔ぶれが増える

秋の報告で繰り返し出てくるのが「水温が下がり始め、いろいろな魚種が釣れている」という言葉だ。 2025 年 11 月はアマダイ 40 cm 級に加え、マダイとハナダイが入れ食いになった日があり、 イナダやガンド(ブリの若い個体)といった青物も好調だった。 12 月にも「水温が下がって魚の活性が上がり、良型のマダイが交じった」とある。 夏のアジ・サバが一段落する代わりに、底物と青物が主役に戻ってくる季節だ。

富山湾の船釣り、時期の選び方
  • イカの数釣りなら 2〜3 月。混み合う週末より平日が狙い目
  • アマダイの大型は通年だが、報告では 4〜5 月と 8〜11 月に良型がまとまっている
  • アジを数多く持ち帰るなら 6〜9 月の夜の大アジ便
  • 魚種の多さを楽しむなら、水温が下がり始める 10〜11 月

これからどうなりそうか

9 月末の時点では、アジとサバがまだ好調で、アマダイも 45 cm 超が出ている。 去年の流れに当てはめると、10 月は夏の魚から秋の魚への切り替えの月で、 11 月にかけてマダイ・ハナダイ・青物が増えていくはずだ。 年末まで五目の季節が続き、年明けからは再びヤリイカの便に切り替わる。 富山湾は冬の日本海でも釣りものが途切れない海で、一年を通して何かしらの主役がいることが、この 21 か月の記録から分かる。

同じ富山湾の夏から秋にかけては、新湊の船のアカムツ便やアオリイカのティップラン便も盛んだった。 あわせて富山湾の夏のアカムツと 秋のアオリイカのコラムも読んでほしい。

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