入門〜中級 マダイ 相模湾

コマセマダイ釣り入門
相模湾の王道、ハリス長と棚取りのコツ

コマセマダイ釣りは、相模湾(茅ヶ崎・平塚・小田原・真鶴・福浦)と東京湾の一部で長く続いてきた、いわば関東のマダイ釣りの王道。 コマセ(撒き餌)でマダイを中層に浮かせ、その中に長いハリスでオキアミを漂わせて食わせる。 操作はゆっくりですが、棚(タナ)取りとハリスの号数選びがダイレクトに釣果に響くので、 奥が深く、何年やっても飽きないと言われる釣りです。 この記事では、はじめてコマセマダイ船に乗る人向けに、タックル・棚取り・アワセまでを順に解説します。

コマセマダイってどんな釣り?

ビシ(オモリ付きのコマセカゴ)にコマセを詰めて落とし、海中で軽くしゃくることで煙幕状にコマセを振り出します。 コマセに寄ってきたマダイは、警戒心を解いて中層に浮かびます。そこに、長いハリス(5〜10m)の先につけたオキアミを自然に漂わせて食わせる、というのが基本の構造です。

他のマダイ釣り(テンヤ・タイラバ)と比べたコマセマダイの特徴は、「待ち」の釣りであること。 積極的にアクションを付けるのではなく、コマセと餌が同調する位置に仕掛けを置き、マダイの方から食ってくるのを待つ。 この受動的な釣り味と、ハリスの長さが効くことの組み合わせが、コマセマダイ愛好家を惹きつけているポイントです。

シーズン

相模湾のコマセマダイは 5〜7月の乗っ込み(産卵期)シーズン10〜12月の落ち期が二大ピーク。 春の乗っ込みは大型(2〜5kg、ときに 8kg オーバー)が出やすく、年に一度の本命シーズンです。 秋から初冬は数(1〜3kg クラスが束で出ることも)が期待できます。 冬〜早春は出船自体が少なく、初心者は避けたほうが無難です。

タックル構成

基本的なリグは「ビシ仕掛け」のマダイ仕様。詳しいタックル選びは ビシ仕掛けの解説ページ にまとめているので、買い物前にはそちらも参照してください。

パーツ 目安 備考
竿(ロッド) 2.4〜3.0m / コマセマダイ用 / 7:3〜6:4 調子 長め&胴のしっかり入る調子が標準
リール 中型両軸 or 小型電動 水深80m以上で電動が楽
道糸(PE) 3〜4号 / 200m以上 船宿によっては3号指定あり
ビシ(オモリ) FL80号 or 100号 船宿の指定に従う
テンビン L字型 40〜50cm クッションゴム1.5mmを挟む
ハリス フロロ 3〜4号 / 5〜10m 後述。船宿指定あり
マダイ針 8〜10号 1本針
オキアミ(船で支給) 頭付き / 頭なし は使い分け

ハリス号数・長さ・ビシの号数は船宿ごとに指定されることが多いので、予約時に「タックル指定はありますか」と必ず確認してください。

ハリスの号数と長さ

コマセマダイで一番悩むのがハリスです。基本の目安は次のとおりです。

  • 4号 × 8〜10m ─ 春の乗っ込み・大型狙い・水温が安定している時期
  • 3号 × 6〜8m ─ 食い渋り時 / 秋以降の数釣り / 警戒心の高い時期
  • 2.5号 × 7〜10m ─ 渋い日にどうしても1枚出したい時、ただし大型が来ると勝負が厳しくなる

ハリスが長いほどコマセと付け餌の同調がしやすく食いは良くなりますが、絡みやすく、扱いが難しくなります。 はじめての時は船宿の標準仕掛け(既製品)を素直に使うのがいちばんで、自作・短縮はある程度慣れてからにしましょう。

釣り方の流れ(棚取りとシャクリ)

  1. 仕掛けを底まで落とす。 PEラインのカラーマーカーで水深を確認しながら、ビシが着底するまで落とす。
  2. 船長指示の棚まで巻き上げる。 「ビシを 5m 上げて」と指示が出るので、リールで指示分だけ巻く(道糸 5m)。 ハリス長を含めるか含めないかは船宿により異なるので、最初に「棚はビシの位置ですか、ハリス先ですか」と確認するのがプロっぽい第一声。
  3. 軽く 2〜3 回しゃくる。 手首だけで竿先を 50cm 〜 1m 上げ下げ。これで「シュッ」とコマセが煙幕状に出ます。 強くやり過ぎるとコマセが一気に出てしまい、棚が崩れます。
  4. 棚を保ったまま待つ。 ここがコマセマダイの本体。1〜2 分静かに待ち、アタリがなければ少しずつビシを下げて再度しゃくる。
  5. アタリが来たら、即合わせはしない。 マダイは餌を咥えてから「ガクガク」と頭を振る独特のアタリ。 ロッドの曲げ込みを利用して送り込むイメージで、ティップが完全に入ったタイミングで竿を立ててアワセを入れる。

つまずきやすいポイント

  • コマセを撒き過ぎる。 初心者は「コマセ=魚を寄せる」と理解して何回もしゃくりがちですが、コマセは 1 回 / 2〜3 分 程度で十分。撒き過ぎは魚が満腹になって食わなくなる原因にも。
  • 棚を間違える。 船長の「ビシを 5m 上げ」を聞き間違える、棚を下げ過ぎる、で食わない時間が続くことがあります。アタリがなければ周りの釣れている人に棚を聞くのも初心者の特権。
  • 合わせが早い。 コツコツアタリで即アワセすると、針掛かりせずすっぽ抜けます。マダイは飲み込むタイプではなく、口の硬い魚なので、しっかり持ち込ませてからアワセるのが原則。
  • ハリスの絡み。 長いハリスを乱暴に投入すると絡みます。投入時はハリス全体が伸びていることを確認してから、ビシを先に落とす。

マダイが出やすい港・船宿

コマセマダイの本場は相模湾。茅ヶ崎・平塚・小田原・真鶴・福浦の各港から多くの船宿が出ています。 当サイトに集まっている釣果データから、それぞれの港の最近の釣果を確認できます。

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