南伊豆の遠征船に大物が並んだ8月後半
イシナギ推定70kg・カンナギ39.34kg・
キハダ60kg
2026年8月25日、土肥のとび島丸が銭洲からイナンバまで転戦し、 推定70kg級を頭にイシナギ10本、28.8〜39.34kgのカンナギ2本を持ち帰った。 その2日前には手石のくらはし丸がキハダ60kg・45kg。 8月後半の南伊豆・西伊豆は、二桁kg級の名前が毎日のように釣果報告に並ぶ2週間になっている。
10日間で並んだ「二桁kg」の記録
手石・田牛・網代・土肥。港はばらばらだが、いずれも沖の瀬まで長く走る遠征船という点で共通している。 8月15日から8月25日までの釣果報告から、二桁kg級が出た日を並べてみた。
| 日付 | 船宿(港) | 魚 | サイズ | 釣果報告から |
|---|---|---|---|---|
| 8/15 | 愛丸(手石) | モロコ | 14.5 kg | モロコ狙いの1日。タマン4.6kgも一緒に持ち帰った |
| 8/17 | 愛丸(手石) | モロコ | 15.9 kg | 別便の石廊崎キンメは10〜20尾、アコウダイ2尾とクロムツ1尾も |
| 8/19 | くらはし丸(手石) | カンナギ | 40 kg | ムロアジの泳がせ。ヒラマサ22kg、イシナギ20kg・19kg、マダイ8kgも同じ日に |
| 8/19 | ひがし丸(田牛) | ヒラマサ | 30 kg | 潮が緩く食い込みは浅かったが、潮変わりでヒラマサ・カンパチ15kg・モロコ12kg |
| 8/19 | 愛丸(手石) | モロコ | 19.3 kg | 2号船がモロコ狙い。1号船はスルメイカで船上干しにするサイズが揃った |
| 8/20 | くらはし丸(手石) | イシナギ | 41 kg・18 kg | 二枚潮がきつくオモリは300号がメイン。カンナギは顔を見られず |
| 8/22 | 恵丸(手石) | キハダマグロ | 42〜59.5 kg | キャスティング船で5回のチャンスから3本。回遊が始まったと報告 |
| 8/22 | くらはし丸(手石) | キハダマグロ | 52 kg・50 kg | ジギングとキャスティングの二本立て。前半のジギングでイシナギ17kgとハチビキ |
| 8/23 | くらはし丸(手石) | キハダマグロ | 60 kg・45 kg | 1人チャーターのキャスティング。ナブラが多く、型も大きかった |
| 8/23 | ひがし丸(田牛) | イシナギ | 30 kg | 深場の大物泳がせ。バラシが続いた末の1本 |
| 8/24 | 森竜丸(網代) | ヒラマサ / マハタ | 12.1〜21.3 kg / 3.2〜23.5 kg | 南沖の泳がせ船でヒラマサ7匹・マハタ3匹。ホウキハタ10.2kgも交じった |
| 8/25 | とび島丸(土肥) | イシナギ / カンナギ | 推定70 kg級頭に10本 / 28.8〜39.34 kg | 銭洲からイナンバまで転戦。カンパチ9kg級頭に6本、ヒラマサ15kg級は再放流 |
| 8/25 | 愛丸(手石) | モロコ | 22.2 kg・12.7 kg | 同じ日の別便のスルメイカは反応が薄く難しい1日だった |
※ 2026年8月の各船の釣果報告より。サイズはその日いちばん大きかった魚が中心で、乗船者全員の平均ではない。 「モロコ」「カンナギ」は南伊豆で深場の大物として親しまれている魚で、呼び名は船宿の記載に従っている。
目を引くのは、大きい魚が1隻に偏っていないことだ。 愛丸は8月15日から25日までにモロコを14.5kg・15.9kg・19.3kg・22.2kg・12.7kgと繰り返し取り込み、 田牛のひがし丸は8月19日にヒラマサ30kg、8月23日にイシナギ30kg。 網代の森竜丸は8月24日にヒラマサを船中7匹(12.1〜21.3kg)、マハタを船中3匹(3.2〜23.5kg)と、 1隻で二桁kgの魚を何本も並べている。
餌が釣れる日は、大物も食う
この時期の遠征大物釣りは、ほとんどが泳がせ(生きた小魚を餌にする釣り)だ。 そして釣果報告を読み進めると、餌になるムロアジが確保できたかどうかが、そのまま結果に響いていることが分かる。 くらはし丸の8月19日はムロアジの泳がせでカンナギ40kg、ヒラマサ22kg、イシナギ20kgと19kg、マダイ8kgまで積み上がった1日。 下田の龍正丸も、8月24日に小型のムロアジがよく釣れた日は泳がせのアタリが増えて大型が出たと報告している。
逆に潮が緩む日は餌の食い込みが浅くなる。ひがし丸の8月19日は「ムロアジは釣れるのに泳がせの食い込みが浅い」という状態で、 魚が動いたのは潮が変わったタイミングだった。 水温の動きも見逃せない。龍正丸の報告では8月24日に29℃だった水温が、25日28.3℃、26日28℃、27日25.9℃と下がってきている。 網代のゆたか丸は8月25日、潮目が入って水温が下がったところで魚探の反応が一気に減り、 大きく移動してキントキダイの群れを探し当てたと書いている。潮目ひとつで釣り場ごと変わるのが、この時期の沖の瀬らしいところだ。
もうひとつ、8月後半の南伊豆でよく出てくる言葉が「バラシ」である。 龍正丸は8月26日の泳がせで船中11本のバラシ、8月17日にも8回。8月25日には大型がサメに横取りされた日もあった。 第8寿広丸もジギング・泳がせともに掛けてから外れる場面が多かったと振り返っている。 取り込めた1本の裏に、その何倍もの惜しい瞬間があるという釣りだ。
- 餌のムロアジ釣りが釣行の前半を占める。小型のムロアジが数釣れた日ほど泳がせのアタリが増えている
- 二枚潮の日はオモリ300号が主役になる。8月20日のくらはし丸のように号数が跳ね上がる日があるので、余分に持ち込みたい
- 掛けてから外れる場面が非常に多い釣り。出船前にハリスと結び目、ドラグの効きを一度確認しておきたい
カンパチは潮まかせ、五目は堅実
同じ銭洲でも、カンパチの数字は日によって振れ幅が大きい。 龍正丸は8月24日に船中16本(うちルアー5本は再放流)、8月25日は8人で11本と数を出した一方、 8月22日は潮が動かず泳がせで2本、8月21日は朝の時合いに1本という日もあった。 サイズは1.5kgから17.7kgまで幅広く、大きい1本を狙う釣りというより、その日の潮に当たるかどうかの釣りになっている。
一方で堅実なのが五目のお土産だ。龍正丸の8月21日はウメイロ・ヒメダイ・メイチダイがよく交じり、 須崎の宝栄丸は8月20日にカンパチ2.7〜9.4kgと並んでオオヒメ・ウメイロ・アカハタ・メイチダイを持ち帰っている。 中木の重五郎屋は8月16日にルアーでワラサからブリサイズを4本、うち1本は9.3kgのブリだった。 大物船が空振りでも、同じ海域で五目に切り替えればクーラーは埋まる、というのが南伊豆の強みでもある。
ただし8月末は台風のうねりが残り、重五郎屋は8月26日・27日と続けて休船、ゆたか丸も8月27日は南西の強風予報で出船を見送っている。 猛暑と高水温で氷の減りも早く、久料の魚磯丸は凍らせたペットボトルの持参を呼びかけている。 大きな魚を持ち帰るほど保冷の余裕が要る季節でもある。
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