千葉の8月後半は
「型」で沸いた
犬吠沖のアラ8.8kg、
洲崎のマハタ8.1kg

2026年8月15日から27日までの千葉には、55隻・499回の出船記録が集まった。 目を引くのは数ではなく重さで、銚子・政勝丸のアラ8.8kg、洲崎・赤沼丸のマハタ8.1kgを筆頭に、 5kgを超える一本が内房・外房北・外房南のどのエリアからも届いている。 しかもその多くが、潮が動かず数の伸びなかった日に出ているのが面白い。

13日間で上がった4.5kg超を並べる

まずは重さ順に並べてみる。魚種も港もばらばらで、特定の船が突出した一発を出したという話ではない。 銚子から相浜まで、千葉の海岸線をぐるりと一周するように大型が散らばっている。

日付 船宿(港) 魚と重さ 釣果報告から
8/23 政勝丸(銚子) アラ 8.8 kg 犬吠沖の水深130m。強烈なアタリを丁寧にやりとりして取り込んだ一本
8/18 赤沼丸(洲崎) マハタ 8.1 kg 潮が流れず難しい一日、ぽつりぽつりのアタリの中から浮上
8/27 新幸丸(大原) マダイ 5.5 kg 大原沖の水深20m前後。前半は潮が止まって苦戦した中の一枚
8/20 豊国丸(竹岡) ブリ 5.2 kg 型物狙いの一発勝負。1時間以上のやりとりの末に浮かせた
8/18 松栄丸(布良) ヒゲダイ 5.0 kg テンヤ・タイラバ船。潮具合が良く、アカハタなども交じる多彩な日
8/23 松丸(相浜) モロコ 5.0 kg 同じ日にコロダイ1.5kg・イシガキダイ1.0kgも上がった
8/25 小沢丸(小湊) マダイ 5.0 kg強 台風18号のウネリが残る中の五目便。小型から大型まで交じった
8/24 梅花丸(飯岡) マダイ 5.0 kg 一つテンヤの午前船。4.25kg・4.1kgと大型が続いた
8/24 孝進丸(銚子) ヒラメ 4.7 kg 犬若沖の水深20m。3.7kgが2枚交じり、小型は少なめだった
8/22 孝進丸(銚子) ヒラメ 4.5 kg(78cm) 早々に全員が本命を手にしたため、型狙いに切り替えて転々と探った
8/23 優光丸(飯岡) ヒラメ 4.5 kg 良型主体で、乗船者全員が本命を持ち帰った
8/17 松丸(相浜) カンパチ 4.5 kg 同じ日にマダイ2.0kg、シマアジ0.8kgも交じった

※ 2026年8月15日〜27日の千葉エリアの釣果報告より。重さはその日の最大魚の数字で、乗船者全員の平均ではない。 魚の名前は各船の報告の表記に従っている。

銚子だけ水温が低い ─ ヒラメが3日続けて4kg超

表の下半分を占めるのは、銚子・飯岡のヒラメだ。 孝進丸は犬若沖の水深10〜30mという浅い場所で 8月22日に4.5kg(78cm)、24日に4.7kg、25日に4.4kgと、3日続けて4kg台を出している。 24日は3.7kgが2枚交じり、小型のソゲが少なかったことも報告されている。 同じ飯岡の優光丸も23日に4.5kgを含む良型主体で、 乗船者全員が本命を持ち帰った。

背景として気になるのが水温だ。8月26日の報告を並べると、 銚子が24.0度なのに対し、大原・勝浦・飯岡の各船は26.5〜26.7度。 銚子だけが2度以上低い。夏枯れしやすい浅場のヒラメにとって、この差は小さくない。 23日には政勝丸が同じ銚子の犬吠沖・水深130mでアラ8.8kgを取っており、 浅場も深場も冷たい潮に押されて活性が上がっていた可能性がある。

一方、銚子以外の船が8月25日以降に伝えた水温は25.8〜27.6度と高めで、こちらは魚種を選ばない「多彩さ」が目立った。 松丸は8月17日にカンパチ4.5kgとマダイ2.0kg、23日にはモロコ5.0kgに加えてコロダイ1.5kg・イシガキダイ1.0kgを持ち帰っている。 松栄丸(布良)のヒゲダイ5.0kgも、テンヤ・タイラバ船で多魚種が交じった日の一本だった。

潮が止まった日ほど、一本が大きい

今回の12本を報告のコメントごと読み返すと、共通するパターンが浮かぶ。 数が伸びなかった日に限って、大型が一本だけ出ているのだ。 マハタ8.1kgを出した赤沼丸の8月18日は「潮が流れず難しい状況」で、 アタリはぽつりぽつり。8月27日にマダイ5.5kgを出した新幸丸も、 前半は潮がまったく動かず苦戦したと伝えている。 梅花丸にいたっては、8月27日に狙ったポイントの潮が速すぎて転々と移動し、 終了3分前に3.03kgを掛けている。

逆に、朝から数が出る日は型が中間サイズに寄る。 寿々木丸の8月26日は、台風のうねりが収まった凪の海で シマアジが0.5kg前後の型ぞろいで入れ食いになり竿頭18匹。マダイも最大2.7kgを含めてキロ級が4尾と、 きれいに数がまとまった。どちらが良い悪いではなく、その日の潮が「数の日」か「型の日」かを分けているように見える。

この時期の千葉で大型を狙うなら
  • 潮が動かない日は本数をあきらめて型に賭ける。終了間際の一投で大鯛が来た日もあり、最後まで集中を切らさないこと
  • 銚子・飯岡のヒラメは水深10〜30mの浅場が舞台。水温が下がった日ほど良型が出ている
  • 大型が動く日は、取り込めなかった魚の話も同時に増える。8月下旬の外房・内房ではハリス切れやバラシの報告が複数の船から出ており、ハリスは太めを用意しておきたい

数釣りは数釣りで動いている

大型ばかりに目が行くが、同じ13日間で数の釣りも並走している。 内房・富津のひらの丸は猿島沖〜走水沖の水深40〜50mでタチウオが続き、 8月21日にテンビンで竿頭43本、19日と23日も38本。勝山の萬栄丸は クロムツで8月18日に15〜65匹、26日にシケの早上がりながら13〜64匹を出した。 飯岡の隆正丸は8月19日、水深10mのシロギスで45〜98匹。

外房のイカも健在で、松部の和八丸は 海中公園沖の水深150〜200mで8月26日・27日とも竿頭69杯(27日は2番手61杯が2人)。 川津の鈴丸も勝浦沖の水深170m前後で8月27日に74杯と、朝から途切れないペースだった。 型を狙う船と数を狙う船が同じ海域で同時に成立しているのが、いまの千葉の面白いところだ。 9月に入れば水温はさらに動く。浅場のヒラメと深場のイカ、どちらを選ぶかで支度がまるで変わるので、狙いは先に決めておきたい。

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