和歌山・紀中の夜イカ、
スルメ57杯からアカイカ主体へ
印南・田辺・白浜の8月後半
台風で一度崩れた和歌山・紀中の夜イカが、お盆明けに戻ってきた。 印南の良栄丸は8月16日の報告で夜のイカメタル竿頭57杯、 半分以上が20杯オーバーで乗った人全員がツ抜けという盛り上がりを見せている。 ただし面白いのはその後で、8月18日を境に釣れる中身がスルメイカからアカイカへ入れ替わった。
復活の3日間と、そのあと
紀中(印南・御坊・田辺・紀伊白浜)の夏の夜は、イカメタル(金属や鉛のオモリを内蔵した小型の疑似餌でイカを釣る方法)が主役になる。 8月15日以降、和歌山エリアで確認できた釣果報告は4隻・32件。そのほとんどが夜のイカメタル便だった。
まず数字が跳ねたのがお盆の直後だ。良栄丸は8月15日の報告で竿頭49杯、翌16日の報告では57杯まで伸ばし、 どちらも「半分以上の人が20杯オーバー」という船中全体の底上げを伴っている。 つまり一部の上手い人だけが数を稼いだのではなく、船全体でイカに当たっていた3日間だった。
| 日付 | 船宿(港) | 釣果 | 釣果報告から |
|---|---|---|---|
| 8/15 | 良栄丸(印南) | スルメイカ 竿頭49杯 | 明るいうちからアタリ、移動後は船中ダブル交じりで高活性。アカイカは顔を見た程度 |
| 8/16 | 良栄丸(印南) | スルメイカ 竿頭57杯 | 半分以上が20杯オーバー、全員がツ抜け。タナは深め |
| 8/17 | 良栄丸(印南) | スルメイカ 1人10〜37杯 | 暗くなる頃からスルメのラッシュ。良型アカイカも顔を見せた |
| 8/18 | 良栄丸(印南) | 2種合わせて 1人12〜29杯 | アカイカが6〜7割。後半はアカイカ中心にアタリが続いた |
| 8/18 | BLUE PIER(田辺) | スルメイカ 1人15〜25杯 | アカイカも割と混じった |
| 8/19 | 良栄丸(印南) | 2種合わせて 1人3〜19杯 | ほぼアカイカで良型交じり。波があった一晩 |
| 8/19 | 第八けいと丸(紀伊白浜) | 数量の記載なし | 前半〜中盤は苦戦、粘って中盤以降スルメ・アカイカがポツポツ |
| 8/21 | 良栄丸(印南) | 2種合わせて 竿頭11杯 | タナが深くアタリが少ない難しい一晩 |
| 8/22 | 良栄丸(印南) | 2種合わせて 竿頭26杯 | 暗くなった頃から上向き、半分以上がツ抜け |
| 8/23 | 良栄丸(印南) | 2種合わせて 竿頭20杯 | 前半は渋かったが後半に大剣・良型アカイカが交じった |
| 8/24 | BLUE PIER(田辺) | スルメイカ 1人5〜40杯超 | 大剣・中剣が混じった |
| 8/24 | 良栄丸(印南) | 2種合わせて 1人4〜15杯 | 22時前から上向き。アカイカが約5割 |
| 8/25 | 良栄丸(印南) | 2種合わせて 1人8〜23杯 | 2枚潮で大きく移動、移動後はスルメ多め。アカイカはおおむね5割 |
※ 2026年8月15日〜25日の各船の釣果報告より。日付は釣果が報告された日で、夜便は前夜の出船分が翌朝に報告されることがある。 釣果はその日いちばん釣った人(竿頭)の数字か、船に乗った人の最少〜最多の幅。乗船者全員の平均ではない。 「2種合わせて」はアカイカとスルメイカを合算した数。
スルメからアカイカへ ─ 数字が落ちたのではなく、中身が変わった
竿頭の数字だけを追うと、57杯(8/16)から11〜26杯(8/21〜8/23)へ半分以下に落ちたように見える。 だが釣果報告を読み進めると、単純な不調ではないことが分かる。
15日・16日の報告には、どちらも「アカイカは顔を見た程度」という一言が添えられている。この時期の主役は完全にスルメイカだった。 ところが18日にはアカイカが6〜7割、19日には「ほぼアカイカ」に変わり、 24日は約5割、25日の報告でもおおむね5割と、アカイカが常時半分前後を占めるようになった。 アカイカ(関西でケンサキイカを指す呼び名)はスルメイカより数が出にくい代わりに型と食味で人気があるイカで、 同じ竿頭20杯でも中身の価値がまるで違う。
田辺のBLUE PIERでも似た動きが見える。 8月18日はスルメイカが1人15〜25杯でアカイカが割と混じり、22日の報告では序盤にアカイカの割合が多く、 中盤からスルメイカが増えたと記録されている。24日にはスルメイカ1人5〜40杯超まで数が伸び、大剣・中剣サイズも交じった。 紀伊白浜の第八けいと丸も、2種が入れ替わりで顔を出す日が続いている。
一方で、潮に振り回された日があったことも報告からうかがえる。 21日は「タナが深くアタリが少ない」、25日の報告では2枚潮(表層と底で流れの向き・速さが違う状態)が強まって 道具が使えなくなり大きく移動した、といった記述が残る。エリア全体として、当たれば20杯台、渋れば10杯前後という振れ幅の中にある。
- 出船は18時前が中心。暗くなってからアタリが増える日が多く、22時前後に状況が上向いた報告もある
- スルメイカとアカイカが日替わりで入れ替わる時期。スッテの色・サイズは両にらみで用意しておきたい
- 2枚潮でタナが取れない日が実際に出ている。オモリ(スッテ)の号数は重めまで幅を持たせると安心
昼の紀中もある ─ 白浜のヒラアジ60匹オーバー
夜イカの陰に隠れがちだが、紀中は昼の船も動いている。 第八けいと丸は8月23日、五目釣りでまずヒラアジを狙い、釣れ始めてから入れ食いが2時間続いて60匹オーバーという日を記録した。 前日の22日もヒラアジが好調で、ウメイロもよく交じっている。16日には中深場の五目でオニカサゴが出て、ウッカリカサゴは大型が上がった。
BLUE PIERは8月15日、潮がまったく動かない厳しい条件の中で62cmのコロダイを取り込んでいる。 御坊のSEATACはライトジギングやボートロック、タイラバ、シイラキャスティングと メニューが幅広く、夜イカ以外の選択肢として押さえておきたい1隻だ。
和歌山は当サイトで追えている船宿の数がまだ多くないエリアで、8月後半の報告も4隻分にとどまる。 ここに挙げた数字はあくまでその4隻が出した記録であり、紀中全体の平均ではない点は差し引いて読んでほしい。 それでも「スルメの数釣りからアカイカ交じりへ」という変化が印南・田辺・白浜の3港で同時に見えているのは、 エリア全体の流れとして読み取ってよさそうだ。
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