鹿島灘の大ダイは
掛けてからが本番
8月後半、5kg級が7隻から
上がる裏で続いたライン切れ
2026年8月16日、大洗の昭栄丸のテンヤマダイ船で 6.0 kg と 4.5 kg の大ダイ2枚が上がった。同じ日、この船では大型のアタリがさらに3回あり、 その3回ともがライン切れで終わっている。8月15日から23日にかけての鹿島灘は、 5 kg を超えるマダイが7隻から報告される当たり週だった。そして同じ期間、 「掛けたのに獲れなかった」という報告も同じくらい並んでいる。
9日間で7隻 ─ 5kg超が並んだ8月中旬
鹿島灘のひとつテンヤ真鯛(小さなオモリと針が一体になったテンヤにエビを付け、底付近を探る釣り方)は、 夏でも動きが止まらないのがこのエリアの特徴だ。ただ、2026年8月中旬の並びは数よりもサイズが目を引く。 8月15日から23日までの9日間で、5 kg を超えるマダイが 清栄丸・ 昭栄丸・ 大春丸・ 不動丸・ 大貫丸・ 藤富丸・ 長岡丸の7隻から報告されている。 鹿島・大洗・久慈と港も分かれており、1隻がたまたま良い群れを引き当てた、という話ではない。
| 日付 | 船宿(港) | マダイ | その日の最大 | 釣果報告から |
|---|---|---|---|---|
| 8/15 | 大春丸(鹿島) | 1〜12 匹 | 5.28 kg | エサでもジグでもアタリが多く、久々のまとまった一日 |
| 8/15 | 清栄丸(鹿島) | 4〜15 匹 | 4.34 kg | 朝からアタリが多く、中型も数多く交じった |
| 8/16 | 清栄丸(鹿島) | 0〜7 匹 | 6.17 kg | 前日と一転してアタリは少なめ。3.83 kg も出た |
| 8/16 | 昭栄丸(大洗) | 0〜9 匹 | 6.0 kg | 大型2枚。ほかに3回大型が掛かり、いずれもライン切れ |
| 8/16 | 大春丸(鹿島) | 0〜7 匹 | 5.36 kg | 北風とウネリの中で 4.74 / 3.50 / 3.06 kg も交じった |
| 8/16 | 不動丸(鹿島) | 1〜6 匹 | 5.2 kg | 数回のバラシのあと 5.2 kg、続けて 4.4 kg |
| 8/16 | 大貫丸(久慈) | 0〜3 匹 | 5.6 kg | 良型混じり。4 kg のヒラマサも交じった |
| 8/16 | 藤富丸(大洗) | 0〜5 匹 | 5.2 kg(28〜72 cm) | ウネリはあったが朝からアタリ。3.5 kg も2人 |
| 8/18 | 清栄丸(鹿島) | 0〜6 匹 | 4.96 kg | アタリが少ない中での1枚。2.5 kg も交じる |
| 8/21 | 長岡丸(鹿島) | 1〜9 匹 | 5.2 kg | 終日ポツポツ。大型のライン切れが3回 |
| 8/21 | 昭栄丸(大洗) | 0〜7 匹 | 6 kg | 前半は大型・中型交じり。ライン切れが3回 |
| 8/22 | 藤富丸(大洗) | 0〜9 匹 | 4.6 kg(76 cm) | いちばん釣った人で9匹。良型のハナダイも交じった |
| 8/23 | 大貫丸(久慈) | 0〜8 匹 | 5.7 kg | 5.7 kg と 1.9 kg。良い人で8匹 |
※ 2026年8月の各船の釣果報告より。「マダイ」の欄は、その日いちばん少なかった人からいちばん釣った人までの匹数。 最大は報告に記載された重さ・長さをそのまま載せている。
同じ船でも日によって振れ幅は大きい。清栄丸は8月15日にいちばん釣った人で15枚まで伸ばした翌16日、 「アタリが少なく苦戦した」と伝えながら 6.17 kg を1枚出している。 数が出る日と大型が出る日は必ずしも重ならない、というのがこの週の並びからよく分かる。
掛けても獲れない ─ 記録に残ったバラシの数
この週の釣果報告でもうひとつ目立つのが、取り込めなかった魚の記録だ。 8月16日の昭栄丸は大型2枚を手にした一方で、ほかに3回大型が掛かり、そのすべてがラインを切られている。 同船は8月21日にも同じくライン切れが3回。 鹿島の長岡丸も8月21日に 「大型のラインブレイクが3回あって残念だった」と伝えている。
極めつけは8月27日の長岡丸で、大型らしきアタリが9回あったのに、取り込めたのは約2割にとどまったという。 針が外れたり、水面まで来てからバレたりというパターンだったようだ。 鹿島の清栄丸も8月23日に良型のバラシがあったと記している。
ひとつテンヤは細い糸と小さな針で軽いオモリを操る釣り方で、そこが面白さでもあり弱点でもある。 5 kg 前後のマダイが同じ場所に入ってきている以上、8月後半の鹿島灘では 「アタリを出すこと」より「掛けた魚を船まで運ぶこと」のほうが難しい局面になっていた、と読める。
- 狙いは水深20〜30m前後の浅場。大春丸は8月15日・16日に鹿島沖の水深30m前後、8月27日は20〜30mで竿を出している。浅い分だけ、大型が走り出したときに主導権を取られやすい
- 糸の結び目と糸先の傷は出船前に必ず確認したい。ライン切れが3回続いた日が複数あり、5 kg 級が現実に掛かる状況が続いている
- 潮が動く時間に集中する。「潮が流れず掛かりは今一つ」「終日潮が流れず拾い釣り」という日がある一方、流れ出した時間帯に型が出た日が目立つ
大ダイだけじゃない ─ 浅場ゆえの多彩なゲスト
浅場を探る釣りなので、本命以外の顔ぶれが豊富なのもこの時期の鹿島灘らしいところだ。 8月の報告に名前が出た魚だけでも、ハナダイ・カサゴ・ヒラメ・マハタ・キジハタ・ホウボウ・アイナメ・ カワハギ・ウマヅラハギ・トラフグ・イナダと幅広い。 大洗の藤富丸は8月25日、 マダイ2〜8匹(25〜53 cm)に加えてハナダイを8〜18匹(23〜31 cm)と伝えており、 本命が渋くてもクーラーは寂しくならない構成になっている。
意外な魚も交じる。8月23日の清栄丸ではテンヤの外道として 6.78 kg のヒラマサが掛かり、 8月16日の久慈・大貫丸でも 4 kg のヒラマサが顔を出した。 マダイ用の細い仕掛けにこのサイズの青物が食ってくるのだから、 前の章のライン切れの多さも納得できる部分がある。
同じ時期、鹿島灘の船が伝えた海水温は8月22日から27日で 25.6〜27.5℃。 まだ真夏の水色のまま9月を迎えることになりそうで、浅場の大ダイが続くかどうかは水温の下がり方次第だろう。 鹿島の船からは「反応は多く、潮が流れれば今後も期待できる」という見立ても出ている。
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