シロギス「束釣り」の夏、
全国で同時多発
東京湾 225 匹を筆頭に、
8 月第 1 週だけで 9 船が 100 匹超え
シロギス釣りの世界では、1 人で 100 匹釣ることを「束釣り(そくづり)」と呼ぶ。 その束釣りが、8 月 1〜7 日のわずか 1 週間に東京湾・外房・知多半島・伊勢湾の 9 船で延べ 15 回も記録された。 筆頭は東京湾・葛西の須原屋。8 月 2 日に「驚異的」とみずから書いたトップ 225 匹、 中 4 日おいた 8 月 7 日にも 201 匹と、2 束超えを 2 度やってのけた。
8 月第 1 週の「束超え」記録
まず 1 週間分の主な記録を並べる。東京湾の中だけでも葛西・羽田・浦安・川崎・横浜と港を問わず数字が並び、 飯岡(千葉・外房)、師崎(愛知・知多半島)、四日市(三重・伊勢湾)まで含めると、 文字どおり全国のシロギス船が同じ週に最盛期を迎えたことが分かる。
| 日付 | 船宿(港・エリア) | 釣果(竿頭) | 釣果報告から |
|---|---|---|---|
| 8/2 | 須原屋(葛西・東京湾) | 225 匹 | 「トップ 225 匹という驚異的な釣果」 |
| 8/7 | 須原屋(葛西・東京湾) | 201 匹 | 凪の中の大数釣り |
| 8/2 | すずえい丸(師崎・知多半島) | 192 匹 | 「握れるサイズの大型」が主体 |
| 8/1 | つり幸(川崎・東京湾) | 165 匹 | 〜25 cm の良型交じり |
| 8/1 | 第二泉水(葛西・東京湾) | 158 匹 | |
| 8/7 | 長崎屋(横浜・東京湾) | 151 匹 | 当店最大 29.5 cm のジャンボも |
| 8/1 | かめだや(羽田・東京湾) | 133 匹 | 浅場で開始からポツポツ |
| 8/3 | 第二泉水(葛西・東京湾) | 128 匹 | 「2 番手以下も 100 匹超えが続いた」 |
| 8/1 | 隆正丸(飯岡・外房北) | 123 匹 | 海上凪よく好調 |
| 8/1 | すばる丸(四日市・伊勢湾) | 114 匹 | 「絶好調が続き」 |
| 8/7 | 吉野屋(浦安・東京湾) | 104 匹 | ライトタックル五目でも好調 |
※ 2026 年 8 月 1〜7 日の各船の釣果報告より、100 匹以上の記録を抜粋。釣果はその日いちばん数を釣った人(竿頭)の数字。
数字の中身も濃い。第二泉水(葛西)の 8 月 3 日は 「2 番手以下も 100 匹超えが続いた」、つまり竿頭ひとりの爆発ではなく船中みんなが束に届いた日だった。 知多半島・師崎のすずえい丸の 192 匹は「握れるサイズの大型」主体、 横浜の長崎屋では 151 匹に加えて「当店最大」の 29.5 cmという ジャンボサイズまで飛び出しており、数だけでなく型もともなっている。
なぜここまで釣れるのか
シロギスは初夏〜夏に産卵のため浅場へ大挙して集まる魚で、数釣りの最盛期が夏に来るのは毎年のこと。 当サイトの記録でも、昨年(2025 年)束超えがいちばん多かった月は 8 月だった。 ただ今年はその「いつもの夏」を上回っている。収集対象の船が昨年より増えているため単純比較はできないが、 昨年 7 月にも記録のあった同じ 6 船だけに絞って比べても、束超えの回数は昨年 7 月の 35 回から今年 7 月は 49 回へと 4 割増えた。 群れの規模そのものが昨年より大きいと見てよさそうだ。
直近 1 週間の伸びには海況も味方した。8 月頭は「海上凪よく」「北西の微風で凪」と、 穏やかな海の報告が多い。シロギス釣りは船を風で流しながら広く探る釣りなので、凪は釣りやすさに直結する。 8 月 3〜4 日に波風が強まった局面でも、須原屋は風裏のポイントへ移動して 87 匹、 長崎屋も「ポイントを変えながら」112 匹と数字を保っており、群れの濃さがうかがえる。
東京湾だけの話ではない ─ 知多・伊勢湾・外房も同時に最盛期
今回の特徴は、この好調が特定の湾のローカルな話ではないことだ。 知多半島ではすずえい丸が 8 月 2 日の 192 匹に続き 5 日も約 100 匹と好調を維持。 伊勢湾・四日市のすばる丸は「キス釣り絶好調が続き」トップ 114 匹、 外房・飯岡では隆正丸の 123 匹に加えて 清勝丸も午後の半日だけで 85 匹を記録した。 東西どちらのエリアに住んでいても、いま近くの海でシロギスの数釣りが成立する、めずらしくフェアな夏になっている。
8 月はどう楽しむ? ─ 夏休み・お盆の入門にいちばん向いた釣り
シロギスは軽い道具で足元から数十メートル先を探る釣りで、アタリの数が多く、 船釣りの入門やファミリーフィッシングの筆頭候補としてよく名前が挙がる。 実際、長崎屋の 8 月 5 日の報告には「中学生も好釣果」とあり、 同じ船で大人が束を狙い、子どもが数十匹楽しむ、という乗り方が普通に成立している。 暑さが心配なこの時期は半日船・ショート船という選択肢もある。 長崎屋の 8 月 4 日は半日でトップ 72 匹。前の章で触れた清勝丸の 85 匹も午後だけの数字で、半日でも十分な釣果が見込める。
- いまが年間でいちばん数の出る時期。昨年も束超えのピークは 8 月だった
- 初心者・子ども連れは半日船・ショート船から。午前だけでも数十匹〜束が現実的
- 東京湾(葛西・羽田・浦安・川崎・横浜)、外房・飯岡、知多・師崎、伊勢湾・四日市とどのエリアでも成立中。近場で選べる
- 天ぷらにするなら 15〜20 cm がベストサイズ。数十匹あれば家族分のキス天が揃う
- 夏休み中の人気の釣り物なのでお盆の予約は早めに。熱中症対策(飲み物・帽子)も忘れずに
見通しとしては、昨年の記録では束超えは 9 月以降も出続けたものの、回数のピークははっきり 8 月だった。 「とにかくアタリを数多く」という楽しみ方がもっとも成立しやすいのは、まさにいまの時期ということになる。 夏休みの 1 日をあてるなら、外れの少なさでは随一の選択肢だ。
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