ショウサイフグ、夏は北ほど釣れる
東京湾 20 匹・鹿島 80 匹・仙台湾 122 匹の
「緯度の階段」
6 月のコラムで「関東のショウサイフグは春シーズン終盤」と書いた。 あれから 1 か月半。フグは終わっていなかった。主戦場を北へ移していただけだった。 7 月末の竿頭記録を南から並べると、東京湾 20 匹前後 → 鹿島灘 80 匹 → 仙台湾 122 匹。 緯度が 1 段上がるごとに数字が跳ね上がる、きれいな階段ができている。
南から北へ、7 月末の竿頭を並べる
| 海域 | 船宿(港) | 7 月下旬以降の竿頭 | 釣果報告から |
|---|---|---|---|
| 東京湾 | 野毛屋(金沢八景) | 17〜20 匹 | 8 月に入っても 19 匹と安定継続中 |
| 鹿島灘 | 弘清丸(大洗) | 80 匹(7/29) | 「朝から入れ食いの爆釣り」「白子もパンパン」。7/26 は「今年一番の好調ぶり」 |
| 仙台湾 | 天祐丸(磯崎) | 122 匹(7/29) | 大雨の濁りの中でこの数字。ウマヅラハギ 30 枚のおまけ付き |
※ 2026 年 7 月 20 日〜8 月 7 日の各船の釣果報告より。竿頭はその日いちばん釣った人の数字。
しかも 3 か所とも「たまたまの 1 日」ではない。弘清丸は 80 匹の翌日以降も 52 匹・41 匹と続き、天祐丸も 7 月 24 日に 58 匹+ウマヅラハギ 63 枚を記録済み。東京湾の 野毛屋も 8 月 5 日・7 日と 19 匹ずつ釣らせており、 南の海も「終了」ではなく水準が落ち着いただけという表現が正確だ。
なぜ北ほど釣れるのか
ショウサイフグは春に浅場で産卵し、その前後に濃い群れが浅場へ差してくる。 水温の上がりが遅い北の海ほどこのタイミングが後ろにずれるため、 関東で「春の祭り」が終わるころ、鹿島や仙台湾では祭りが本番を迎えるという時間差が生まれる。 鹿島の報告にある「白子もパンパン」は、まさに産卵前後の荒食いの群れに当たっている証拠だ。 6 月のコラムで「エリアによって終わり方が 2〜4 週ズレる」と書いたが、 視野を東北まで広げると、ズレは「終わり」ではなく「バトンリレー」だったことになる。
お盆に狙うなら ─ 北の湯治場ならぬ「フグ場」へ
- 数を釣るなら北へ。鹿島灘・仙台湾は 1 日 50〜100 匹級の群れが入っている
- フグは船宿が資格を持って処理(みがき)してくれる釣り物。持ち帰りは処理済みの身のみ、自己処理は厳禁
- カットウ釣り(引っ掛け式の専用仕掛け)は誘いが単純で初心者も数が出せる
- いまの時期は白子入りの個体が交じる。処理をお願いできるかは船宿に確認
- 唐揚げ・刺身・干物と持ち帰り後の満足度はフグならでは
見通しとしては、北の 2 海域はまだ数字が伸びている途中で、8 月いっぱいは高水準が続く公算が大きい。 「春に乗りそびれた」関東の釣り人こそ、少し足を伸ばして階段の上へ──それが今年の夏フグの正解だ。
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