船から狙うヒラメ
─ 活きイワシ泳がせの基本と、
葉山・平塚・茅ヶ崎で
違う狙い方
高級魚ヒラメ。船釣りは 活きイワシを泳がせる「のませ釣り」 が王道で、 派手な誘いはほぼ不要、 「ジッと待つ」 釣り物だ。 その代わり、合わせのタイミングが極めて繊細で、 早アワセは確実に「ヒラメ40」(40秒待て、の意味)に裏切られる。 本ガイドでは仕掛け・合わせの基本を押さえたうえで、 相模湾東(葉山・佐島)・相模湾湘南(平塚・茅ヶ崎)・鹿島灘の違いをまとめる。
仕掛けは「活きイワシの泳がせ」
船ヒラメの仕掛けは 捨て錘式の泳がせ が基本。 道糸の先に親子サルカン、そこから 捨て糸(20cm前後)でオモリ、 親子サルカンから上にハリスを取って、 親針(ヒラメ針)+孫針(トレブル) で 活きイワシを背中と口に固定する。 オモリを底に着けっぱなしにし、イワシが底を泳ぐ高さに親針が来るよう設計する。
| 項目 | 標準セッティング |
|---|---|
| 竿 | ヒラメ専用 2.4〜2.7m、6:4調子(食い込みのいい胴調子) |
| リール | 中型両軸 もしくは小型電動 |
| 道糸 | PE 3〜4号 |
| ハリス | フロロ 7号、70cm前後 |
| 親針 | ヒラメ針16号 もしくは伊勢尼12〜14号 |
| 孫針 | トレブル6〜8号(イワシの腹に軽く刺す) |
| 捨て糸 | フロロ 4号、20cm(根掛かり時はオモリだけロスト) |
| オモリ | 60〜80号(船宿指定) |
| 餌 | 活きイワシ(船宿支給、サイズは15cm前後) |
基本の狙い方は「ヒラメ40で待つ」
- 活きイワシを孫針→口の順に丁寧に掛ける(弱らせない)
- オモリを底まで落とし、 糸ふけだけ取る(テンションは掛けない)
- イワシが嫌がる素振りで 「コツコツ」 という前アタリが出る
- そこから本アタリ「グーッ」と入っても 20〜40秒待つ
- 竿が完全に 「お辞儀」 したら、ゆっくり大きく合わせる
ヒラメ釣りの代名詞「ヒラメ40」。 ヒラメは イワシを横ざしに咥えてから、口の奥に運んで反転して呑み込む という 独特の捕食をするので、早アワセは100%スッポ抜ける。 前アタリで合わせたくなる衝動を堪えて、 竿が完全に水面方向に引き込まれてから 合わせるのが鉄則。
合わせた後はドラグでいなしながら一定速で巻き上げる。 途中でテンションが抜けるとバレるので、 巻き上げは止めない。
エリアごとの違い
葉山・佐島
関東のヒラメ船で出船数トップのエリア。 五エム丸(葉山)・ 秀吉丸(葉山)・ 深田家(佐島)が代表で、 水深20〜50mの砂地・砂泥底をじっくり流す。 春は乗っ込み前の食い盛り期で、 1〜3kg をコンスタントに上げている。
平塚・茅ヶ崎
庄三郎丸(平塚)が 出船数で抜きん出ており、 LTヒラメ(オモリ40〜60号) の軽量タックル化が進んでいる。 まごうの丸・ ゆうせい丸(茅ヶ崎)も 通年で乗船しやすい船宿。
波崎・鹿島・那珂湊
茨城のヒラメ場で、 5kg超の大ヒラメ が期待値の高いエリア。 仁徳丸(波崎)など、 水深30〜80mで広く流す形。 外房北の飯岡まで含めて、関東のヒラメ「大物筋」と呼ばれる方面だ。
| エリア | 主戦場 | 水深 | サイズ感 | 性格 |
|---|---|---|---|---|
| 相模湾東 | 葉山沖・佐島沖 | 20〜50m | 1〜3kg | 出船数トップ |
| 相模湾湘南 | 平塚沖・茅ヶ崎沖 | 20〜50m | 1〜3kg | LT化が進む |
| 鹿島灘 | 鹿島沖・波崎沖 | 30〜80m | 2〜5kg | 大ヒラメ期待値 |
| 三浦半島南 | 剣崎沖 | 30〜60m | 1〜5kg | 単発の大型 |
サイズと味の話
- 1〜1.5kgの「ソゲ」 ─ 釣果の主役。3枚下ろしで刺身・煮付け・ムニエル
- 2〜3kgのレギュラー ─ 縁側(エンガワ)がしっかり付く、寿司ネタの王様サイズ
- 4kg超の「大判」 ─ 関東ヒラメの「大物」感が出る。刺身・カルパッチョ・酒蒸し
- 5kg超の「座布団」 ─ 大ヒラメの愛称。1日狙って釣れたら写真必須
ヒラメは 「2〜3日寝かせる」 と味が乗る代表魚。 釣った当日は淡白だが、内臓を抜いて冷蔵庫で3日置いたものは別物。 熟成派には1週間寝かせる人もいるくらい、保存に強い魚だ。
季節とベストタイミング
本来のピークは 11〜2月の寒ヒラメ で、産卵に絡んで身が肥えるこの時期が最盛期。 関東では 10月の解禁から春までが乗船シーズン。 春(3〜5月)は乗っ込み前の食い盛り期で、産卵後の脂落ちはあるものの数は揃いやすい。 夏(6〜9月)は休漁する船宿が多く、産卵後の親魚保護も兼ねた休み期間だ。
2026年初夏の動き (2026-05-24時点)
直近2週間でヒラメ便は 38出船・10船宿、平均1枚・最大5枚。 シーズン終盤に向かう時期だが、相模湾東・湘南の各船は通常運行中。 五エム丸(葉山)が平均1枚・最大4枚、 庄三郎丸(平塚)も10便で最大5枚と 通常ペースを維持している。本格復活は10月の解禁まで持ち越し。
詳しい船宿別の比較は ヒラメの最新釣果 を参照。
予約と装備
- 予約:11〜1月の週末は早めに。葉山・茅ヶ崎の人気船は3週前を目安に。
- レンタル:竿・リール込みで対応する船が多い。仕掛けは船宿支給(500〜1,000円別)が一般的。
- 必須装備:ヒラメは口の中に大型の歯がある。 フィッシュグリップと 厚手のタオルを用意。
- クーラー:35L以上、保冷剤多めで。3kg級は普通のクーラーには曲げて入れることになる。
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